Interview

お取引先様インタビュー

[人事・教育担当者にうかがう、人材育成への取り組み]

お取引先様インタビュー

求める人財像を示し、
自発的な学修を動機づける『新!教育・研修体系』

株式会社サンケイビル
遠藤 均氏/佐藤 雄矢氏/中村 浩氏

Interview

株式会社サンケイビル 中村 浩氏/佐藤 雄矢氏/遠藤 均氏
左から:中村 浩氏 佐藤 雄矢氏 遠藤 均氏

2021年に教育・研修体系を刷新した株式会社サンケイビルでは、自発的に学びたいと思う社員へ学習機会を提供し、その周囲も一緒に成長していける環境づくりを整備した。そのうちの一つが「資格取得の支援制度」だ。今回は教育・研修体系の刷新に携わった管理本部 人事部の遠藤均(えんどうひとし)さんと佐藤雄矢(さとうゆうや)さん、そして支援制度を活用して宅地建物取引士を取得した事業本部 技術一部 建築グループの中村浩(なかむらひろし)さんにお話を伺った。

―初めに、刷新した人財育成に関する内容について教えてください。
人事部 佐藤雄矢さん(以下、敬称略):2021年、ちょうど昨年に「教育・研修体系」を刷新しました。「ありたい人材要件」・「階層別研修の体系」を整備し、「選択型能力開発研修」の充実を図り、社員が自発的に学ぶことができるよう制度全体を整えました。
弊社の人財開発のコンセプトは主に3つありまして、①社員が自発的・自律的に課題をとらえ、学修し体得する「自修自得」、②自ら学びたいと思う社員が機会を得ることができる「教育・研修体系」、③本人と周囲が一体となり成長について考える「人財育成の推進」です。これらをベースに教育・研修体系を刷新しました。

―教育・研修体系の刷新に踏み切った背景について教えてください。
人事部 次長 遠藤均さん(以下、敬称略):大きなきっかけとなったのは「社員の声」でした。
弊社では全社員と人事の間で年に一度面談を行っているのですが、そのなかで「教育や研修をもっと充実させてほしい」という声が多く寄せられました。会社としても人事制度改革を進めていたタイミングでしたので、教育・研修体系も一から作り直し、さらに「資格取得の支援制度」の改定に踏み切りました。

―「資格取得の支援制度」はどのような内容ですか?
佐藤:まず、支援区分を2種類設けています。一つ目が「資格取得に際してかかる、受験料・登録料といった費用を補助する」という諸費用補助です。もう一つは合格者に「諸費用の補助に加えて金一封を支給する」という諸費用補助+報奨金支給です。
これらの適用対象となる資格を取得すると、いずれも社内イントラで表彰掲示を行いますが、報奨金が支給される資格については、より難易度や必要度の高いものを選定しており、表彰掲示をした上でさらに役員会で表彰することにしています。

―具体的にどのような資格を支援しているのでしょうか?
佐藤:主に3つの区分で考えています。
一つ目が宅地建物取引士や不動産証券化協会認定マスターなど不動産系統の資格で9種。二つ目が一級建築士や設備設計一級建築士など建築系統の資格で14種。最後に社会保険労務士や中小企業診断士など管理系統の資格が13種です。
もともと資格支援の制度はあったのですが、昨今の潮流や会社の方向性を示す意味でサンケイビルの“ありたい人材像”に沿った資格を精査し、当初は23資格だったところから最終的に37資格にまで増やしました。

―資格取得支援の優先度はどのような基準で決められたのですか?
遠藤:その資格の「難易度」と、実務上の「必要度」という側面から優先度を決定していきました。

―資格制度をリニューアルされる点で特にご苦労された点はどこですか?
佐藤:苦労した点はやはり推奨資格の選定になります。人事だけの視点で選ぶのは難しく、各系統の現場にヒアリングして前述の「難易度」と「必要度」を点数化し調整を行ないました。

―社員の方の反応はいかがですか?
遠藤:「この資格、奨励されているなら勉強してみようかな」「ちょうど何か勉強しようかなというタイミングだったからこの資格にしよう」という声も聞こえてきました。
取得推奨資格は会社の “ありたい人財像”をより明確にするためにも効果的だと考えています。

佐藤:例えば「不動産証券化協会認定マスター」の資格を、報奨金支給の区分に上げたのですが、これは今後会社として不動産と金融分野にわたる幅広い実践的な専門知識を有する人材が必要という将来的な事業計画にリンクしています。
ただ、資格を取得することだけが目的ではなく、会社の支援を通して自分の強みを見つけ、キャリアを切り拓いていくきっかけにしてほしいと思っています。会社がその道筋を示してあげることで社員の満足度も上がっていくと信じて作りました。

―特に推奨されている「宅建士」について教えてください。
佐藤:宅建士は不動産事業に携わる者にとっては必携となりますので、弊社でも必須に近い形で取得を奨励しています。少なくとも新卒入社の方は今後どの部門でも活躍できる素地を固めるべく管理部門・事業部門の配属に問わず全員に取ってもらっています。

―宅建士の資格取得を推奨するうえで、どのような支援をされていますか?
佐藤:今年度は、TACさんの研修を導入させていただいております。Web上で講義と答案練習を繰り返すカリキュラムで、Web講義は分野ごとに分かれており、各々がオンデマンドで勉強を進めることが出来ます。さらに全国公開模試もカリキュラムに含まれており、本番前に力試しをしてもらっています。
また試験直前にTACさんの講師を招いて「解説会」も実施する予定です。最後にもう一踏ん張り「頑張ってね」というメッセージを込めて。

―弊社の教材をご活用いただきありがとうございます。選んでいただいた要因など教えていただけますか。
佐藤:一番は「eラーニングで受講管理ができる」という点でした。一年目の社員は慣れない仕事と資格勉強の両立を図らなければならないため、学習の進捗を把握できる点はサポートする上で助かりました。
また二年目挑戦する社員には自身の苦手なところをピンポイントで学習したいというニーズがありますので、分野ごとに受講ができる点も有効でした。

―続いて中村さんにお伺いします。宅建士取得までのことを教えていただけますか。
中村:まず、サンケイビル内定者の時点で、宅建士試験にはチャレンジするよう会社から言われていたので、大学4年生でまず1回目の受験をしました。
私は日本国籍ではありますが、中国出身で母国語が中国語ということもあり、難解な用語が多い法律でつまずいてしまい、入社前の合格は叶いませんでした。続いて、入社後1年目のチャレンジではちょうど試験範囲の一部分である民法が改正され、その対策が追いつかず落ちてしまいました。入社後2年目、三度目のリベンジというときに、ちょうど会社からの取得支援が始まって、TACの講座を利用することになり、そのお陰で民法の知識が固められて合格することができました。

―講座が提供されたことで、独学のときよりも理解が深まりましたか?
中村:私の場合は、民法改正があったことで、これまでのように独学で過去問を勉強しても、改正された分野に対応できず大きく点数を落としていました。TACの講座では、改正された法律に対応した問題がいくつもありましたので、そこをベースに民法の理解を深めていき、全国公開模試で実力を試しながら点数が取れるようになりました。

佐藤:中村さんが受かって、人事一同心から安心しました。笑

中村:読解が不得意な私からすると、法律に関する問題は文章量も多く、法律の文章自体に慣れるまでがとても大変でしたが、法律用語への免疫を付けるという点で、資格取得に向けての最初のチャレンジが宅建士で良かったと思います。
今は一級建築士の資格に挑戦していて、学科は先日無事合格をし、今は二次の製図試験の対策をしているところです。
将来的には不動産鑑定士の取得も目指して、さらに自身の専門性を深めていきたいと思っています。

佐藤:一級建築士についても手厚く支援をしています。技術部門の方は建築士の知識をベースに仕事をされますし、何よりもお客様への信用につながりますので、ぜひ合格して欲しいです!

―最後に、今後の人材育成における展望を教えてください。
佐藤:今は人事が企画をして、先輩社員の体験談や知識を共有していく勉強会を開催していますが、現場でそのような会が自然に開催されるようになるのが理想です。
昼休みに社内のオープンスペースで勉強をしている人が増えてくるなど、良い風土ができあがりつつありますので、これからも多くの社員に資格に挑戦してもらって、自分の自信やキャリアへつなげてもらえればと思っています。

―ありがとうございました。

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株式会社サンケイビル

Profile

株式会社サンケイビル
フジテレビやニッポン放送、ポニーキャニオンなどのメディア系企業を擁するフジサンケイグループのなかで都市開発・観光時事業を展開する総合不動産デベロッパー。もとは産経新聞社の本社社屋の管理から始まり、現在では開発型のデベロッパーとしてオフィスビルやホテル、物流施設、住宅など幅広いアセットを手掛けている。2020年に開業した8つの劇場を備える複合商業施設「Hareza池袋」や、須磨海浜水族園のリニューアル事業など、メディア系ならではのコンテンツ力やエンターテインメント性、メディア展開力を活かした開発を行っている。