TACパソコンスクール講師
2021.11.17
ビジネスの現場において、Excelは特によく利用されるツールだといえるでしょう。
そのExcelの機能のうち“最も役に立つ機能”といえるのが、「マクロ」です。業務の自動化と効率化を進めることができ、特に手間のかかる定型的な業務は、マクロを利用することで、作業時間を大幅に短縮することができるのです。
とはいえ、いまだに「マクロって便利というけれど、どんなことができるの?」とか「マクロとあわせてVBAという言葉を聞くけれど、どうすれば使えるの?」といった声を耳にします。残念ながら“最も役に立つ機能”であるマクロやVBAを活用できていない企業は、まだたくさんあるといえます。
そこで今回はExcelのマクロと、同じように耳にすることが多いVBAについてのお話しをしていきたいと思います。
そもそもマクロというのは、Excelのなかで複数の作業を自動的に行うための機能のことです。このマクロを使えば、たとえば「ある資料からコピーしてきたデータを指定の順番で並び替え、その結果を表示する」といったようなことが自動的にできるようになります。
しかも、このマクロの最大の特徴は、複雑なプログラミングなどの知識を必要としないことなのです。メニューから「マクロの記録」をクリックすると、「記録終了」をクリックするまでの間に行った一連の作業を記録してくれます。それ以後は「マクロ」をクリックするだけで、同じ作業を自動的に実行してくれるのです。
一度設定すれば、一連の作業をクリック一つで終わらせることができますので、記録の段階で間違えさえしなければ、同じ作業を何度でも、ミスなく、かつ時間を大幅に短縮して実行することができます。
みなさんは日ごろの仕事のなかで、毎日とか毎週とか、または毎月繰り返しているような作業はありませんか? たとえば次のようなものです。
● 一覧からデータを抽出し、指示した内容のグラフを作成する |
こういったことはもう、マクロで片づけたほうがあっという間に、しかもミスなくできる、というわけです。
ほかにも、事業所が移転して、住所や電話番号が変わるなどしたときに、複数のファイルに同じような修正をしなければならなくなった、といったようなこと、ありますよね。
● 複数のファイルのなかの一文を一括して変更 ● ファイル名を一括して更新 ● 不要ファイルを一括して削除 |
そんなことも、クリック一つでできるようにすることができます。
ね、とても便利でしょ?
このマクロとともに、VBAという言葉を耳にすると思います。
VBAはVisual Basic for Applicationsの略で、MicrosoftがOffice製品の拡張機能として提供しているプログラミング言語のことです。実はマクロは、このVBAで機能しているのです。
つまり、プログラミング言語がわからない方でもできる自動化処理のツールがマクロであり、そのマクロはVBAというプログラミング言語で動いているので、VBAを理解すれば、もっと高度な自動化処理ができるようになる、というわけですね。
マクロやVBAを知ることで、業務を効率化することができます。そしてこれらを使うことでもう一つ、副次的な効果が生まれます。それは、「業務効率化を考える力が身につく」ということです。日ごろから自然と業務効率化を考えるスキルが身につきます。
働き方改革がウィズコロナで一気に進んだなか、業務効率化は必須のアクションとなっています。そしてこの積み重ねが、DX化を進める土壌を生むはずです。
業務のなかで取り入れることが可能な部分には、どんどんマクロやVBAを取り入れていっていただきたい、そのためにも、マクロやVBAを使いこなせる人材を育てていただきたいと思います。
とはいえ、このマクロやVBAを使いこなせる人材を、どうやって育成すればよいのでしょうか? 書店に行けば、きっとたくさんの書籍がならんでいると思います。たしかにそういった本で学ぶというのも一つの方法ではありますが、独学で知識を身につけるというのは、それこそ「効率的」ではありません。
そこでご活用いただきたいのが、TACの通信教育講座です。TACではこのマクロやVBAを学ぶための通信教育を段階別(レベル別)にご用意しています。
□自宅でマスターシリーズ
Excel VBA基礎 改訂版 Webコース/DVDコース
~ オフィスの業務効率化に活かすマクロを身につけるコースです
□自宅でマスターシリーズ
Excel VBA活用 改訂版 Webコース/DVDコース
~ オフィスの業務効率化に活かすマクロを身につけるコースです
さらに、VBA学習についての社内研修(オンラインまたはオフライン)のご希望にもお応えしています。ぜひあわせて、ご検討ください。