財務研修とは?目的や身につくスキル、メリットをご紹介

財務研修を通じて決算書を読み解けるようになると、その企業の強みや弱み、真の姿が見えてきます。
「会社の数字」から経営状況を理解することで経営者視点が養われ、社員一人ひとりの仕事に対する責任感も高められます。
財務研修にはさまざまなプログラムがあるため、自社の課題や社員の知識レベルに応じた内容を選ぶことが大切です。
この記事では、財務研修の目的や身につくスキル、実施するメリットについてご紹介します。
財務研修とは、決算書の読み方や財務分析の基礎を学ぶプログラムのことです。
決算書は企業の財務状況や経営成績を表し、これを読み解くことで企業が抱える課題や強み・弱みが表面化してきます。
財務研修では社員が経営視点を持って業務を取り組めるようになることを目的とし、基礎的な内容から実践的な内容まで、ビジネスパーソンが身につけるべき財務知識を体系的に習得できるよう設計されています。
自社や取引先の財務内容を理解する力は、経理系職種に限らずすべてのビジネスパーソンに必要なスキルといえます。
ここでは財務研修の対象者と、それぞれの対象者に対する実施目的をご紹介します。
財務会計の知識は管理職にとって必須のスキルです。
研修を通じて財務分析能力が高まると、財務データを活用した効果的・戦略的な経営判断がおこなえるようになります。
担当部署の収益・コスト管理や部下の指導においても、数字を根拠とする意思決定やマネジメントによって説得力を高めることができます。
財務研修を受講することで以下のようなスキルが身につきます。
決算書はその企業の真の姿を表すものです。
「収益性」「安全性」「成長性」の3つの視点から決算書を分析し、企業の財務状況や経営成績を把握することで、各社が持っている強みと弱みが明らかになります。
財務研修を通じて決算書を正確に読めるようになると、ビジネスに活かせる会計的視点を習得できます。
「会社の数字」を読み解く力は、ビジネスパーソンに必要なスキルといえるでしょう。
財務研修を受けることで、企業の財務状況を多角的に分析するスキルが身につきます。
財務分析は一般的に「収益性分析」「安全性分析」「生産性分析」「効率性分析」「成長性分析」の5つに分類されます。
経営戦略を策定するうえでも、自社の財務状況を正確に把握し、多角的な視点から問題点や改善点を見つけ出すスキルが欠かせません。
また、財務データを活用して将来の収益を予測することで、今後起こり得る財務リスクを管理できます。
TACでは企業それぞれの課題ニーズに即した法人向け研修プログラムを開発し、幅広い業界・業種のお客様にご活用いただいています。
ここでは企業の財務会計教育に役立つ研修プログラムをご紹介します。
ビジネスパーソンのための経理教育では「基本編」「会計分野編」「財務諸表の読み方とその応用編」「経理実務/税法実務講座」の各種コースを開講しています。
財務会計分野の教育に力を入れてきたTACならではのわかりやすい講義となっており、着任して間もない初心者や新しい分野に取り組む方まで、現場の経理業務に活かせる実践的な知識・スキルを習得することができます。
初学者を対象に決算書(貸借対照表、損益計算書)の見方や活かし方を学ぶプログラムです。
決算書の情報をもとに「稼ぐ力」や「財務リスク」を分析し、対象企業の強み・弱みを読み解いていただきます。
インプット講義のほかに演習やグループワークも交えたプログラムで、短時間で効率的に理解度を高めることができます。
初めて会計を学ぶ方や経理業務に携わる方を対象に、簿記の基本的なルールを学ぶプログラムです。
「企業活動と会計」「期中取引と財務諸表」「決算取引と財務諸表」「財務諸表の様式と見方」の4テーマを1日(7時間)で習得します。
さまざまな取引事象において数字がどのように動くのか、簿記のカラクリを知ることで財務諸表をより深く理解できるようになります。
企業が財務研修を取り入れるメリットとして以下の点が挙げられます。
財務研修を通じて決算書を読み解くスキルが身につくと、社員は自社の財務状況や経営成績といった「会社の数字」を把握できます。
これにより、社員一人ひとりが事業全体を俯瞰して把握する経営者視点を持ち、自社の目標を達成するためにはどのような行動をとるべきか主体的に考えられるようになります。
また、自社の数字を意識させることで、自分の仕事に対する責任感や会社に対する貢献意欲が増すことも期待できます。
決算書を読み解くことで数字に強くなり、財務データを分析する際にも数字に基づく冷静な分析ができるようになります。
あわせて、筋道を立てて矛盾なく思考する「論理的思考」(ロジカルシンキング)が向上し、財務研修を通じて論理的に説明する力が身につきます。
プレゼンや会議の場で、客観的かつ説得力のある説明ができるようになるでしょう。
業界・業種を問わず、TACの研修プログラムは数多くの企業様にお選びいただいております。
ここでは財務研修を実施された企業様の事例をご紹介します。
岡山県を拠点に交通・運輸事業を展開する両備グループの中核企業である両備ホールディングス。
より高度な経営目線を持つ経理財務人材を育成するためには、社員の自己研磨だけに頼るのではなく、企業としても専門性の高い財務教育を提供すべきだと判断されました。
まずは入口として「財務諸表入門」「財務諸表論」「法人税入門」を導入し、経理事務に慣れていない社員様から「基本からしっかりと学ぶことができてよかった」との声があったそうです。
今後はさらに専門性の高いプログラムを導入いただく予定です。
JR東日本グループの財務・経理業務を担うJR東日本マネジメントサービス。
JR東日本では急激な環境変化に対応するための変革を進めており、その過程において財務部門が重要な役割を担っていると認識されています。
TACの財務研修では対面・オンラインの両方をご経験いただき、オンラインでも「対面と同じような緊張感がある」との声があったそうです。
どちらの形式にもメリットがあるため、今後は対面・オンラインをうまく組み合わせたハイブリッド研修にしていきたいとのご要望をいただきました。
財務研修とは、決算書の読み方や活用法、財務分析の基礎知識を習得するプログラムです。
財務知識を体系的に学べるように設計されており、研修を通じて自社や取引先の財務状況を読み解くスキルを身につけることができます。
TACではビジネスパーソンに必要な財務知識を学べる研修プログラムを豊富に取り揃えています。
自社の課題や社員のレベルに合わせた財務会計教育を取り入れたい企業様はお気軽にお問い合わせください。