コムソフト株式会社様
Interview
[人事・教育担当者にうかがう、人材育成への取り組み]
基本情報技術者の早期合格から
自律性と基礎力を備えたエンジニアへ。
成長を牽引する育成計画を構築
Interview
1981年に設立されたコムソフト株式会社は、通信・金融・公共を中心とした業務システムの提案、設計、開発、さらには運用・保守までをトータルで行う独立系ソフトウェアハウスだ。
確かな技術力と、決してあきらめない姿勢が高く評価され、現在では国内有数の企業の基幹系システムの構築なども手掛けている。 そんなコムソフト株式会社では、新入社員エンジニア向けの研修として、TACの基本情報技術者育成研修を採用している。その導入の決め手と、活用方法について、システム事業部の部長である田部井創(たべい はじめ)氏と、同じくシステム事業部の村川寛茂(むらかわ ひろしげ)氏にお話しを伺った。
―はじめに、貴社の事業内容についてお聞かせください。
田部井氏:当社は今年が45期目となりますが、創業以来ソフトウエアの開発を中心とした事業を行っています。現在の主要なお客様(エンドユーザー)としては銀行や投資信託運用会社、保険会社といった金融業界のほか、大手通信会社などの通信業界、また官公庁や公共機関などとなっています。公共性や社会性の高い取引先が多いですが、これは創業当初からというわけではなく、様々な分野で信頼と実績を積み重ねていくうちに、こういった構成になってきたというところです。いずれも社会性が高いシステムを取扱うということで、その点についてはたいへん誇りに思っています。ただ一つ間違えれば、大きなトラブルにつながるということもありますので、緊張感をもちながら仕事をさせていただいています。
また主要事業のほかに、世の中が大きく変化する中で、様々なチャレンジをしたいという思いから、法人向けサービス事業として、店舗向けサブスク・定額制導入支援システム「Sub.」を展開しています。まだこちらの割合は少ないのですが、今後も社会性の高い仕事に取り組みつつ、サービス型ビジネスへの領域拡大を進めていきたいと考えています。
――貴社が求める人材と、現在の社員教育についてお聞かせください。
田部井氏:求める人材としては、少し高い理想像かもしれませんが、ひとことで申し上げるとすると、「自律的に学び・考え・動けるビジネスパーソン」ですね。この自律性を支える要素となるのが、論理的な思考力やコミュニケーション力、柔軟性や好奇心、責任感・プロ意識といったことになってくると思います。特にIT系エンジニアは好奇心や探究心といったものがないと、長く続けていくことが難しいところがあります。単なる仕事としてとりあえずやるとか、言われただけやるというのではなく、そこに楽しみを見出す感覚。面白さを見つけようとか、興味をもとうとする姿勢も必要だと思います。もちろん他の職種でもそういった部分があると思うのですが、特にIT業界では、様々な技術が日々進歩・発展していきますからね。それだけに、好奇心や興味を持つことが必要だなと思っています。
それと、入社面接などで、「なぜIT業界を目指すのか?」と尋ねると、多くの学生から「誰かのためになりたい」とか、「役に立ちたい」という言葉が聞かれます。ただそうして飛び込んだ世界でも、苦労を続けるなかで、どうしてもモチベーションが下がったり、目的意識を見失ったりすることがあると思います。それだけに、仕事をやり通すための責任感といったものも必要ですね。もちろんやり通すだけでなく、品質的にも一定のものを残す必要がありますから、日ごろの姿勢や、考え方というのも大切だなと思います。
こうした要素を土台に、当社では「自律性」を備えた社員であってほしいと考えています。
そんな理想を目指すための第一歩となる新入社員教育については、まずはビジネスマナーから始まりますが、その後は入社される方の多くが文系ということ、また情報系の学部出身であっても、実務で使える知識とは異なる部分がありますから、共通言語を身につけるという意味で、基本情報技術者の資格取得を目指す研修を受講してもらっています。それ以降は配属先や個人の特性なども考慮して、プログラミング言語やLinux、クラウドといった専門的な技術的なことを学んでいく形になりますね。
また研修期間の最後には、役員一同を前にしたプレゼンに臨んでもらっています。これは4カ月の研修期間中にどんなことを感じてきたか、そして自分の成果として何を得たのかということをアピールしてもらうものです。その模様を録画したものは社内でも共有し、コメントをよせてもらったりしています。
入社1年目の社員については、研修期間終了後も育成担当が月次で1on1を行うほか、MBOシートを活用して、月次で進捗確認やアドバイスを実施するといったことをしています。さらには本人の週報に加えて、配属先上司の新人活動週報を育成チームで確認し、OJTが適切に機能しているかを把握し、必要に応じたフォローを行っています。こうした伴走型の仕組みを取り入れることで、実務面・学習面の両方に寄り添って、成長を着実に後押しできる体制を整えています。

――新入社員研修に基本情報技術者の受験対策を組みこんでいる理由はどこにあるのでしょうか?
田部井氏:第一には、基礎的なIT技術に関する知識を身につけられるからですね。登竜門といったイメージで、体系的な知識を身につけられると考えています。
それと、当社では入社後3年で次の等級、社員ランクにアップするというのが、キャリアの標準モデルになっているのですが、その昇格の際の条件に、基本情報技術者試験の合格が含まれているからです。社内におけるキャリアアップの最短コースを歩んでほしい、という意図もあります。ただ一方で、業務を続けながらの資格学習というのは難しいということを、私自身も肌感として持っていましたので、私が企画を担当することになったときから、この基本情報技術者取得のための学習を、新入社員研修に組み込むことに決めました。
―そのなかでTACの研修をご選択いただいた理由と、実際にご利用になっての感想をお聞かせください
田部井氏:お話しした通り、基本情報技術者の取得を新入社員研修に取り込むことにしたものの、実際に2~3年ほど実施した結果としては、やはりセンスがある人や、責任感が強い人は合格できるものの、研修中の習熟度というところでは、満足いくレベルではありませんでした。研修中にある程度理解して、早めに合格させるというのがやはり難しかったです。
そんなときに、ご縁あってTACさんに相談させていただいたところ、当時の営業担当の方がフットワーク軽く動いてくれました。提案をいただき、明確かつ丁寧にフォローをいただけたこともあり、お願いすることになりました。
実際にその研修でご担当いただいた杉山講師には、当社の課題を踏まえて丁寧なカリキュラムをつくっていただき、素晴らしい指導を行っていただいているもので、ずっとお願いをしています。当社にとってはこの、杉山講師の存在が大きいですね。もちろん講義の質の高さ、わかりやすさもありますが、指導の際の寄り添うような姿勢といったところはありがたいですね。受講者との関係感がフラットな感じで、丁寧に指導してくれます。おかげで受講者からの評判は非常に良くて、合格時期が年々早まるなど想定以上の成果が出ています。
それに加えて、受講者一人ひとりをよく見ていただいているのもありがたいです。機会があって、私が杉山講師に「今年の新入社員はどうですか?」なんて尋ねると、「●●さんはこうかな、××さんはこうですね。でもこういったところがちょっと心配かな?」といったように、我々が知りたいことを端的に、報告というか共有してくださるというところは、本当に素晴らしいですし、ありがたく思っています。ラーニングシステムのように、数字が目で見えるとか、そういったことも大事ですけれども、やはり講師から、生の声で直接報告していただけるのですから、本当に助かっています。
――お二人は現在の人事という仕事について、どのようなやりがいを感じていますか?
田部井氏:やはり人が成長していく姿を見ることができるというのは、何にも代えがたいことだなと感じています。2020年以降に入社した社員については、毎月1on1を行うといったことをしてきているので、かなり近いところから姿を見てきているのですが、やはりそういった社員が2年後、3年後、そして今を迎え、業務のなかで活躍しているとか、資格をとったという話を聞けば、自分事のように喜ばしく感じます。人事の仕事にはどうしても数字の成果としては表せないところが多いのですが、そういった人の成長を見ることが、そしてそこに携われることが嬉しく感じます。
村川氏:少し前のことですが、2年目の若手社員が、外で学んできたことを社内で研修として実施してみたいと言ってきてくれたので、一緒にやってみようということになったんです。弊社には良い意味で「自由になんでもやっていい」という雰囲気があるもので、この若手社員が研修の講師役を務めることになりました。正直にいうと、持ちこまれた企画を見た当初は心配の方が大きかったんですけれど(笑)。ただ、一緒になっていろいろと手直しをしていくうちに、どんどんブラッシュアップされていって、最終的に大勢の前で実施しても全く問題ないクオリティにまで引き上げることができました。そんなふうに、社員が外で見聞きしたことを、いいなと思って会社に持ち込んで、みんなでその知見を共有していきましょうといったスタンスは、本当に素晴らしいと思いますし、それが実現できるようにみんなで取り組んで、成長していくということには、やはり喜びを感じますね。
あとは新入社員研修を終えたあと、彼らが現場に行ったときに、「ああ、これは研修でやったよね」となっているようなこと、育成としてやってきた施策が、現場での知識として発揮されているなといったようなことがあることも、一つの喜びに繋がるのかなと思います。

――今後の人材育成のプロセスにおける理想像や、未来に向けた抱負や目標などがありましたらお聞かせください
田部井氏:人材流動化が進む世の中ではありますが、ご縁あって入社した社員には、できるだけ長く活躍し続けて欲しいと思っています。やはり、社員が成長することの先に、企業の成長がありますからね。社員を人的資本として捉えて、スキルアップや能力開発につながる投資を継続していきたいと考えています。
それと、現在は社内におけるリーダーの育成にあたって、一つのプロジェクトのなかの各チームに「チームリーダー候補」といったポジションを作って、次代のリーダーを育成するようなことをしています。こういった制度では、チームリーダーの見習いの名前をあえて公表しない、という方法もあるかと思います。公開してしまうと、失敗したときに苦労をかけてしまうというのが理由で、実際に以前は当社でもそうだったんですが、今はあえてオープンにすることにしました。そうすることで、本人のやる気を引き出せますし、会社全体でリーダーを育てていこうという姿勢も示せると考えています。実際に半年に一度行われる、全社での会議の場で、この人がチームリーダー候補です、ということみんなに伝えるとともに、現場のリーダーだけでなく私や2人の部長、ブロック全体で、育てていく取り組みをしています。場合によっては、チームリーダー候補の下につく社員にもヒアリングをして、リーダーとして活躍していくうえで、どういったところが阻害要因になっているか、上司・部下の関係性はどうかといったことも確認しています。
人材育成というシチュエーションでは、何事も一長一短で、すべてがうまくいくことはないので、いつも地道に、地道にという話になりますが、一つずつ取り組んでいきたいと思っています。
村川氏:新人社員教育というところでいうと、やはり未経験の方が多いので、基本情報技術者からスタートしていくというスタンスは、いましばらくは変わらないと思っています。ただ、もっと大きく成長して欲しいので、クラウドやプログラムはもちろん、生成AIほかいろいろな技術に触れられるようにしていきたいですね。それによって、成長の基盤をより広く、強く、確実なものにしていくというところが、一つのキーワードになるのかなと、個人的には思っています。
またリーダーの育成という意味においては、私自身もある意味では対象となってくると思うのですが、全社的な見地もそうですが、プロジェクトやチームといった単位で見たときに、いま起きている問題に対して、よりよくするためにはどうすればいいのか、そのための知見を見つけて、提供し、共有していくことで、会社をまとめていければと考えています。
田部井氏:教育という面で、社員が教えあったり、ときには指導者役としてリードすることで、考えさせるといった試みをする。そしてそれを実践に生かすとともに、反復させていく。そういったことを制度化して、来年度くらいからやってみようかなと思っているんですね。教育面だけでなく、ビジネススキルの考え方も、技術の向上という面でも、そういった仕組みを作っていければいいなと。そして、現在は部長職や役員の年齢が40歳~50歳代となっていますが、中長期的にはこれを10年早めて、管理職や役員、スペシャリストへと到達させられるように、そんな型で人材を育成していきたいと考えています。
ただ、ここまで私がいろいろと取り組んできましたが、これまでの形を壊してもいい、という風にも思っています。今後は彼(村川氏)の方で進めていってもらって、私はただトップマネジメントとの調整や、予算の管理とか、そういったことに徹していくつもりなので。これまで積み上げてきたことを全部変えていってもいいかなと。まぁ全部壊されてしまうとなると、少し寂しいところもありますけれどもね(笑)。まあむしろ、それであってもいいと思うんです。世代も違いますし、それで会社が良くなるのならばいいと思っていますね。
そういう意味で、彼(村川氏)がやりやすいようにしていけたらいいですね。もちろん、やりやすい環境ではあっても、それゆえのプレッシャーもあるかもしれません。ただそれでも、よりよい会社を目指して、伸び伸びとやってもらいたいですね。
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