多摩大学総合研究所が地元信用金庫の取引先幹部候補職員の育成を目的として、TAC株式会社の協力により展開する「2022年度次世代事業開発人材育成プログラム(NGP)」の第8回(最終発表会)が開催されました

お知らせ

2023.02.25

開学以来「実学教育」を⼀貫して実践する多摩大学とTAC株式会社は、2022年3月に包括連携協定を締結し、中小企業の人材育成に向けた、「次世代事業開発人材育成プログラム(NGP)」を2022年7月より展開していくこととなりました。
2022年度の同プログラムにつきまして、最終回となる「最終発表会」が2月24日に開催され、2022年7月から全8回にわたって行われたカリキュラムの全日程が終了となりましたので、その模様をご紹介いたします。

 

次世代事業開発⼈材育成プログラム(NGP)とは

地域の中⼩企業を取り巻くビジネス環境は、⼈⼝減少や⾼齢化に加えてコロナ禍の影響など厳しい状況が継続しています。近年の経営課題を迅速に解決するためには、DX(デジタル・トランスフォーメーション)を含めたデジタル化の推進やグローバル化による販路拡⼤などが不可⽋となりますが、中⼩企業には着⼿しにくいテーマが増えています。また、経営課題を解決する担い⼿の育成では、中⻑期的な⼈材教育が必要となりますが、⼤⼿企業に⽐べて地域の中⼩企業における取り組みが遅れていることも実情です。
そこで、従来から社会⼈教育にも⼒を⼊れてきた多摩⼤学と、1980年の創⽴以来プロフェッショナル⼈材の養成に取り組んできたTACが包括連携協定を締結。東京東信⽤⾦庫など地域の⾦融機関とも協業し、地域の中⼩企業に対して“次世代の「本業」を⽣み出せる⼈材”を育てるプログラムとして実施されました。

次世代事業開発⼈材育成プログラムの概要(イメージ)

  プログラムの名称   次世代事業開発⼈材育成プログラム
  対象者   ①地域の中⼩企業に勤務する幹部候補⽣
  ②参加企業の経営⽀援を担当する⾦融機関職員や経営アドバイザー等
  プログラムの特徴

  ①中小企業若手と支援機関若手のアベック参加
  ②地域の産学金連携で新たなコミュニティづくり
  ③実践的な学びで自社の次世代事業を考慮
  *日本金融人材育成協会 「企業経営アドバイザー」の講義科目の学習により、更にスキルを底上げ

  実施日程

  第0回(7/8)  支援担当者向け事前研修:対面実施
  第1回(7/22)  キックオフ:対面実施
  第2回(8/26)  自社のとらえなおし:対面実施
  第3回(9/16)  変化をとらえる:オンライン実施
  第4回(10/28) コンセプトデザイン①:対面実施
  第5回(11/25) コンセプトデザイン②:オンライン実施
  第6回(12/23) ビジネスモデルデザイン①:対面実施
  第7回(1/27)  ビジネスモデルデザイン②:オンライン実施
  第8回(2/24)  最終発表会:対面実施
  *上記以外にもフィールドワークとして、企業訪問(株式会社德倉様:東金工場見学、美遊JAPAN様:食堂機能説明、タマチ工業様:西富士工場見学)を実施しました。

  主な講師   ・多摩⼤学 松本 祐⼀教授/総合研究所 所長・産官学民連携センター センター長
  ・多摩⼤学 長島 剛教授/総合研究所 副所長
  ・企業経営アドバイザー認定者

第8回:最終発表会実施の模様

対面実施とオンラインとを織り交ぜて開催された当プログラムですが、最終回となったこの日は、多摩大学 多摩キャンパスにて対面で実施されました。
この日は企業の代表や支援機関の上席者を来賓として迎えるなか、3つのチームがそれぞれ30分の持ち時間を使って、ここまでに練り上げてきた次世代事業案を発表する形で実施されました。7ヵ月間の集大成ともいえる発表は、各チームの確かな想いがこめられたもので、それぞれの熱意溢れる発表に、来賓も含めた各参加者は深く感心し、発表後の質疑応答では来賓から、今後のマッチングにつながる話が飛び出すなど、今後の可能性を強く感じさせるものとなりました。

プログラム参加者の声

■参加企業の声
・他支援機関や地域を超えた企業と出会うことができ有意義だった。
・異業種の工場や職場を見学することは大変新鮮だった。
・異業種の方々との交流を通じ、価値観や物の見方の違いに気づけた。
・他チームの発表がプレゼンの仕方の勉強になった。
・ものの見方を磨くよいきっかけとなった。

■支援期間の声
・支援機関の方がフォローをしてくれたのでチームで動くことができた。
・全体を通して大変勉強になり有意義だった。
・営業店の担当が参加すればより強固な企業との関係を作れると思う。
・新規事業の検討における柱の重要性を学ぶことができた。
・参加企業FWで他地域の異業種企業を訪問できたのは大変勉強になった。

2023年度プログラム開催予定について

 

  プログラム開催期間   2023年7月4日〜2024年2月27日 (1回/月ペース)
  応募形態

 ・企業(1〜2名)×複数チーム×3支援機関 ※企業の紹介は支援機関から複数社可能
 ・企業参加者参加資格:参加には企業経営アドバイザーもしくは中小企業診断士の資格取得が望ましい。希望者には、企業経営アドバイザー受験対策講座をご用意させていただきます。
 ・支援担当者参加資格:企業経営アドバイザーもしくは中小企業診断士資格必須。未取得者には、企業経営アドバイザー受験対策講座をご用意させていただきます。(講座受講料および本試験受験料は有料)

  参加費用

 企業参加者受講料:免除(今年度のみ) 支援担当者受講料:免除

  企業経営アドバイザー
  受験対策講座

 [知識・実践科目パックコース]42,400円 [財務入門付コース]55,200円
  財務会計について学んだことのない方のために、財務諸表と財務分析の基本から学べる「財務入門付」コースも選択できます。
  Web通信講座、教材セット付、消費税込。別紙、本講座パンフレットをご参照ください。

  プログラム内容

 ・次世代事業開発人材育成プログラム(講義・ワークショップ)
 ・企業経営アドバイザー講座(経営学基礎、TAC株式会社提供)
 ・「寺島実郎(多摩大学学長)の世界を知る力」動画視聴
 ・参加企業見学会(自社の紹介、他社の見学)
 ・事業開発のためのフィールドワークリサーチ

第8回:最終発表会実施の模様

最終発表後、修了証授与時の各チーム写真撮影