【開催レポート】脳と心を強くするマインドフルネス入門オンラインセミナー

コロナ禍以降、世界的に働く人のメンタルヘルスは悪化していると報告されています。
一方で、リモートワーク等で職場環境が変化する中、働く人には更なる生産性の向上が求められています。こうした環境のなか、世界的にマインドフルネスに注目が集まっています。マインドフルネスを習慣化することにより、パフォーマンス向上やストレスの軽減、ウェルビーイング(心身の健康)向上などの効果があることが科学的に検証されています。
そのような環境を踏まえ、TAC株式会社では2021年8月24日(火)に、ウィズコロナのビジネスシーンに必要な人材育成・組織開発の基盤づくりのための「脳と心を強くするマインドフルネス入門」オンラインセミナーを開催いたしました。
今回は、大好評となったこのオンラインセミナーの開催レポートをお届けいたします。
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【講演者】 荻野 淳也 氏
慶應義塾大学卒、外資系コンサル会社勤務や複数のベンチャー企業での経営企 |
今回のセミナーは、次の4つの内容について、順を追って説明していく形で行われました。
1.マインドフルネスとは 2.マインドフルネスの実践 3.マインドフルネスと脳科学 4.マインドフルネスと自己認識力 |
はじめに荻野講師より、「今日のセミナーは企業導入するときと一緒の内容で行っていきましょう」との呼びかけのもと、「働いている時間のうち、『今やっていること」以外のことを考えている割合はどれくらいあるものでしょう?』という質問を参加者に呼びかけ、チャットでの回答を促しました。
参加者の考えは様々で、20%くらいとか、30%、40%、半分くらい、60%など、いろいろな回答がありましたが、実際の調査によれば47%だということが伝えられるとともに、この状況が「マインド・ワンダリングの状態」であること、またこの状態であるときに、比較的ネガティブな感覚を持ちやすく、ストレスを感じやすいという説明がありました。
おそらく参加者のなかの多くの方が、配信画面の向こう側で驚かれていたことでしょう。
続いての「マインドフルネスの実践」では、注意力を高めるトレーニングである「呼吸に注意を向ける」ことを、実際のワークとして実施しました。
荻野講師のガイドのもと、トレーニングを体験する形になりました。背筋を伸ばし姿勢を整え、目を閉じてリラックス。呼吸に注意をする状態を保ち、感覚を研ぎ澄ませていきます。
そんななか、荻野講師の聞きやすく柔らかい声でのガイドが静かに響きます。「吸う息、吐く息の感覚を感じてみましょう」「呼吸に注意を向ける状態を続けて」「今、ここにある呼吸の状態をあるがまま観察してみてください」「肺にたまっていく空気、また肺から押し出されていく空気、この状況に気づきつづけていきましょう」
そんなガイドを受けつつ約6分間のトレーニングが終了。荻野講師からの呼びかけで参加者の方のコメントがチャットで寄せられました。
「頭がすっきりし、目が楽になりました」「普段の呼吸の浅さを感じました」といった声のほか「自分の呼吸がよくわかりませんでした」というコメントも見られましたが、普段では触れることのない感覚を味わうことができたことでしょう。
荻野講師からは、私たちの脳はマインド・ワンダリングの状態になりやすいが、しっかりとトレーニングを続けることで、今に集中しやすくなってくること、そして今に集中できるようになることで、ストレスの原因にもなるマインド・ワンダリングが減ってくるのだという説明がありました。
そのうえで、メンタルトレーニングとしてマインドフルネスを続けることのメリットを、脳科学に基づいた形で解説、非常にロジカルで参加者の誰もが頷くものだったことでしょう。
さらに、これがビジネスに活きてくるという部分では「マインドフルネスをベースにした自己認識力が、働くときのOSになってくる」との言葉がありました。
自己認識力については、ダニエル・ゴールマンの定義によれば、「自分の内面の状態、好み、資質、直感を知ること」で、この自己認識力を高めるトレーニングとして「ジャーナリング」というワークを体験しました。
最後にまとめとして、荻野講師から「注意散漫、無意識、衝動的反応となる自動操縦モードから、マインドフルネスな状態へと変化しよう、気づいている状態へシフトしていきましょう」との呼びかけがあり、セミナーが終了しました。
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