Interview

お取引先様インタビュー

[人事・教育担当者にうかがう、人材育成への取り組み]

お取引先様インタビュー

企業経営アドバイザー
を通じて、
経営者の本当の課題や
企業価値を見出す能力を養成

パナソニック株式会社 ナレッジサービス推進室
室長 中村 真一氏

Interview

左:認定企業経営アドバイザー 執行修司氏 右:ナレッジサービス推進室 室長 中村真一氏

パナソニック ナレッジサービス推進室は、パナソニックが100年間培ってきた豊富なモノづくりのノウハウやナレッジを提供し、業種業態問わず様々な企業の価値向上、事業価値を高めるサポートをしています。
具体的に、「人づくり」の観点ではマネジメントスキルやテクニカルスキルも含めた人材育成であったり、「モノづくり」の観点では工程管理や現場改善・品質改善、知的財産権に関わることや商品・試作品含め出来ばえを評価させていただくなど、多岐にわたるお客様のお困りごとをトータルでサポートし、解決のお手伝いをしています。
パナソニック株式会社 ナレッジサービス推進室 室長 中村 真一氏に、TACから企業経営アドバイザー研修(講座受講)を導入した経緯とその効果について詳しく伺いました。

企業の本当の課題や価値を見出すための能力を向上させるために導入

─企業経営アドバイザーをご導入したきっかけを教えてください。
私たちの活動は、まさに企業経営者との対話を通じてその会社が何にお困りなのか、私たちがどのようなサポートを提供したら喜んでいただけるのか、企業価値をどのようにして高められるか、といったことをテーマに活動をしております。しかし、パナソニックは製造業ですので、「技術開発」、「品質管理」、「生産管理」といった分野出身のメンバーが多く、企業経営アドバイザーの領域である「企業財務」や「企業支援」、「事業性評価」の部分に関して若干弱い傾向にあり、企業の本当の課題や価値を見出すための能力を向上させるために導入させていただきました。

いつでもどこでも自分の空いた時間に学習できることが魅力

─実際に学習されて受講された方からどのような声がありましたか?
私たちが今活動している中で、不足している領域がカバーされているということと、講師の講義をサイト上で見ながら、いつでもどこでも自分の空いた時間に学習できることが魅力だと感じました。(Web通信講座)
実際に受講したメンバーからは、企業経営アドバイザーの科目の「生産管理」は得意分野なのですが、その部分を体系的に学び直しができたという声や、「企業経営・企業支援」では手探りでやってきた事がきちんと整理されて体系的に学ぶことができたと喜んでおりました。また、「企業財務」と「企業法務」の科目に関しては全く素人だったので、最初は言葉や計算が難しかったが継続して学習していく中で、少しずつ内容が理解できるようになったと話しております。
中でも、テキストだけでは理解しにくい分野も、土曜あるいは日曜日にWeb講義を視聴できるのが良かったという声を聞いております。

経営者に寄り添った質の高い提案で仕事ができる

─今回、合格者が誕生しましたが、社内で合格者に期待する役割というのはどんなものでしょうか?
今回合格した執行(しぎょう)には、引き続き、営業のリーダーとして活躍して欲しいのはもちろん、資格保持者として他のメンバーよりも、より経営者のお困りごとをしっかり把握し、経営者に寄り添った質の高い提案で仕事ができるようになると思っております。
そのことで他のメンバーが見て、よいお手本になって、メンバーが学習するようになって欲しいと考えております。

学習することが第一優先、有資格者が増える事を期待

─今後の展開として、こんな役割の方に受講させたい、この部署の方に有資格者になってほしいといったようなイメージはありますか。
私どもの部署に所属しているメンバーは全員が営業担当ですので、お客様のお困りごとをしっかり把握し、的確な提案を行うことが必要ですので、営業担当は全員受講させ、今後新しく組織に転属になった者にも受講させようと考えております。ただ、全員に有資格者になってもらいたいものの得手不得手もありますので、まずは学習することが第一優先で、その後に有資格者として今回、合格する事ができた執行(しぎょう)の背中をみて引き続き、有資格者が増える事を期待しております。

人手不足を背景とした人材育成、人材確保、生産性向上

─実際のお客様のお困りごとはどのようなことがありますか?
多くのお客様で、人手不足を背景とした人材育成に関連するお困りごとが非常に多いです。
それは、今の社員をいかにリーダー層に引き上げるかということもありますし、退職者が出たことでの新たな人材確保のお悩みを多く伺っております。
そのような中で、私どもは人材育成のサポートをさせていただいたり、現場の生産性向上策として、例えば1つのラインを10名で編成していたものを、改善後、6、7名で担当するようにしていくなど、業務改善などのご要望も増えてきております。

事業性評価という視点からの隠れた課題の抽出

─資格取得した中で、お客さまへのサポートのポイント
「事業性評価」つまり「企業価値」という観点で、今回の学習で得た知識を活用できると感じております。といいますのも、実際の経営者の皆さんが認識されている課題とは別に、事業性という観点で私どもが見ていくと経営者が気づいていない隠れた課題があるということも十分考えられます。大変僭越ではありますが、外部機関から客観的に事業性評価という視点で会社を全体的・総合的に見ていただき、私たちが隠れた課題を抽出してサポートにつなげていきたいと考えております。

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中村 真一 (ナカムラ シンイチ)氏

Profile

中村 真一 (ナカムラ シンイチ)氏
パナソニック株式会社 ナレッジサービス推進室 室長
1986年にパナソニック株式会社(当時:松下電器産業株式会社)に入社。
産業用部品の製造会社に配属され、情報システムの企画開発、営業企画、経営企画などの職種を経験。国内外の製造拠点再編や技術アライアンスほか多数のプロジェクトに参画。
2015年4月にナレッジサービス推進室を立ち上げ、現在に至る。